守備の個人戦術(中央)について

2016年 3/4(金)
第3回INAC多摩川主催
 コーチングアドベンチャー
坂本健二氏の守備 個人戦術(中央)について
@世田谷公園人口芝グラウンド&世田谷がやがや館

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第2回の様子はこちらから!
http://www.footballedge.jp/archives/4890


今回は実技から始まり講義へ。


ウォーミングアップではラダーでステップの確認から。


次にグリッド内に適当に置かれたマーカーを相手の保持しているボールに見立ててアプローチをするトレーニング。


マーカーに対して真っ直ぐ寄せたところで坂本さんから指導が入る。

「マーカーに向かう時には弧を描くように!」

「馬鹿正直に、真っ直ぐにボールに行ったら相手に抜かれやすいですよね。」

「右利きの選手が多いから、相手の右足側から弧を描くように寄せましょう。」


…初めて聞いた。



次にシンプルなハーフコート中央からの1vs1

攻撃側がパスを受けたらスタート

自陣ゴールから離れた場所では中へ誘い込む。

相手を利き脚じゃない方へ導くこと。


自陣ゴールに近い場所では相手をゴールから遠ざける。

1.相手の嫌がる間合いまで利き脚を切りながら弧を描くように寄せる
2.構える
3.ドリブルしてくる相手と一緒に下がり始める
4.相手と並走しながら距離を詰めて、ボディーコンタクトをして奪う


ここでも利き脚を切りながら、弧を描く様に寄せることが1番難しかった。


ボールとゴールの中心を結んだ直接上から真っ直ぐ、早く寄せる事が、身体に染み付いていると感じる。





レーニング中、前のグループが終わり、守備側が準備出来ていない状況で、パスが出されて攻撃側が仕掛け始めようとした瞬間。


相手守備者が準備出来ていないという空気を読んで、ボールをパサーに戻しました。


そこで坂本さんがひとこと。


『なんでやらへんねん!


守備側が準備出来ていないのが悪いんだから、パーーーっとドリブルで抜いてゴールして喜ばないと!!!!』




確かに!!




指導者講習会だからちゃんとやろう!などと思ってはいけない。選手にならないと。


坂本さんに教わろうなんて思ってはいけない。自分は守備上手くなりたいから時間を掛けて来ている。



次にFWが相手DFを背にした状況からの1vs1

中盤からの縦パスがFWに入ったらスタート。

1.相手に近づき過ぎない
2.ボディーコンタクトは極力避ける
3.相手を振り向かせる
4.ボールが離れた瞬間に奪う


坂本さんからは
「ボールを奪えるチャンスを逃さないように!」

「相手が何をしようとしているのか観察すること。」



相手から離れないように!
振り向かせない!

と教わってきました。


相手の真後ろで、相手に近付き過ぎるとボールが見えにくい。

ボディーコンタクトが起きるとファールを貰いに来るストライカーもいる。



振り向かせてもコースを利き脚を切りながら距離を詰めて着いて行く。




最後に2vs1の守備について

ペナルティーエリア2つ分のサイズのコート。

守備側がロングボールを蹴って攻撃側がコントロールしたらスタート。

1.横パスは何本通されてもok
2.斜めのパスを通させないポジションをとること
3.縦パスはGKと協力して奪う



ここでトレーニング中に守備側の蹴るボールがミスになり、攻撃側がコントロールミスをする。




守備側は立て直すまで空気を読んで待つ。


立て直してから2vs1がスタート。


ここでも坂本さんがひとこと。


『なんで奪いにいかへんのや!


攻撃側がミスしとるやん!


ボールを奪えるチャンスを逃すな!』




さっきの逆パターンですね。




講義の部@せたがやがやがや館

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ドイツでは…

U11~U7 7人制オフサイドはなし
U13~     9人制
U15~     11人制

U9まで、ボールは5号球軽めの280g 

7人制のフォーメーションは、1-3-3

オフサイドなしの方が活動量がある。

最近ではFW、MF、DFの3ラインではなく、ボールを中心にした8角形を作って守備をする。

質疑応答では「守備に利き脚はない?」

坂本さん
「両足で奪える事が大事。」
「ボールに近い足でアタック出来る選手が少ない。」


坂本さん、参加者の名前を覚え、1人一回は改善出来るように指導していました。

参加者ひとりひとりが守備上手くなったと思う。



そしてこの日、一番響いた言葉がこれ。



「守備が楽しくなると、年を重ねてからもサッカーを辞める選手が減るんです。」



「ドイツでは、ゾーンディフェンスで仲間と協力してボールを奪う楽しさを知っている選手は、長くサッカーを続けている。」





守備は関わる指導者次第で好きにも嫌いにもなるんですね。


坂本さん、ありがとうございました。





2014年のNACK5スタジアムでの横浜Fマリノス対大宮戦、被カウンターの場面にボランチより速く戻って防いだ中村俊輔

「大変だよ、俺だってあんな動きたくねえよ。なんで俺がムルジャの切り返し止めなきゃいけねえんだよ。

まあ勝つためだからしょうがない」