中野吉之伴氏ドイツ基本トレーニング理論から学ぶ育成指導


2016年 3/27(日)
ドイツ基本トレーニング理論から学ぶ育成指導
@かもめパーク

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大豆戸FC主催、講師は中野吉之伴氏

テーマは…
育成年代の注意点
円滑なトレーニングを行う為のポイント
守備の個人戦術の整理


ウォーミングアップ
マーカーを並べてステップワークのトレーニング。
右、左、真ん中と三列が色分けされて並べられているところ。

色々な条件が追加されていく。

右のマーカーは右足ケンケンで
真ん中のマーカーは両足を開いて
青いマーカーではターンする
赤のマーカーでは片手を上げるetc…

頭と身体に刺激を与えていく。


次にドリブルのドリル
四角形に置かれた大外のマーカーから5m内側に置かれたマーカーへ向かう。

ドリブルからターンへ。ターンは2タッチで!
インサイドとアウトサイド。

中野さんからは、「スピードを上げすぎないこと。」「ゆっくりから早く」

次に中野さんの指示したマーカーへ向かってドリブル。

他の選手とぶつからないように。

次にパス&コントロールのトレーニング。

対面で、目の前のマーカーをコントロールして外してからパス。

次に対面ではなく横を向いた状況からマーカーを外すコントロールをしてパス。

こっちの方が試合で良く起きる!今度やってみよ。


次にパス&コントロールの発展

自分の斜め前の選手にパスを出す、パスを出した場所へ移動する。

パスを受ける選手は、バックステップを入れて目の前のスペースを空けておく。


休憩を挟んで次のトレーニングへ。


中野さん、休憩時間に遊びで蹴っている選手達のボールの質がトレーニング中と違うことにも触れる。


休憩時間に蹴っているボールの方が質が高い。


「遊びでは質の高いボールを蹴っている」ということを指導者は知っておかないといけない。


この一言は深い。


次に、そのまま内側に置かれたマーカーの中で4vs2のロンド

大外のマーカーと内側のマーカーの間には守備側のチームの選手が4人待機。

内側のコートで4vs2がスタート
2の守備側がボールを奪ったら大外のマーカーの中で待機していた4人が仲間に加わる

大外のマーカーの中で6vs4でロンド

狭い4vs2→広い6vs4→狭い4vs2と攻守の切り替えがどんどん続いていく。

ボールか繋がり続けるとコートを狭くしたり、守備の人数を増やしたり目の前の選手の状況に応じて臨機応変に対応していく。

また声掛けでは「パスを渡そう!」と。

「出そう」とか「繋ごう」じゃなくて「渡そう」


次に守備の個人戦術について

サイドの対応の仕方と真ん中の対応について1vs1+GKのトレーニング。

サイドでは相手を進ませたい方向へ仕向ける。
斜めに構える。前のめりにならないように。
ドリブルしてくる相手と一緒に下がりながら走る。
身体を当ててボールを奪い切る。

進ませたい方向の逆へは絶対に行かせないこと!
足を出す振りをして主導権を握る。
ボディーコンタクトを怖がらない!
相手のボールを触るのではなく、奪ってマイボールにする。
相手が突破をしようとしてきた時が奪うチャンス!
奪えるチャンスを逃さないように!


真ん中の対応では

右利きの選手が多いから
右足のコースを切るように相手の左側から弧を描くように寄せる。
相手を困らせよう!
抜かれても最後まで諦めないこと!

5mぐらいの距離から始めて慣れてきたら10mぐらいに距離をとる。

中野さん、GKへの声がけも忘れない。


最後にミニゲーム

ずっと観ていただけでしたが、負けていたチームのGKに助っ人として入る中野さん。

ボールを持った瞬間、「走れ!」と一言。どんどん裏を狙い始める選手達。
そこに通す左足のキックも正確!


最後は残り5分ね!と言いながら10分ぐらいやってました。負けず嫌いですね。



短い時間でしたが、中野さんの指導者としての選手への接し方や、視野の広さ、気の配り方、言葉の選び方、伝え方にとても刺激を受けました。



守備の個人戦術では、同じくドイツで指導されていた坂本健二さんとほとんど同じ事を伝えていました。


守備について、ドイツではそれだけ徹底して指導者に落とし込んでいるのが2003年から??


日本はどうだろう?


守備を教えられないことから逃げちゃダメだ。

テクニックに拘るように守備にも拘ろう!まだまだ学ぶべきことがたくさんあると思いました。


中野さん、大豆戸FCのみなさん、貴重な時間をありがとうございました!